「鈴木メソッド」を作った、鈴木鎮一さんの言葉です。
良いことでも悪い事でも、
また意図したことでも意図しないことでも、
子供は親からいろいろなことも学びます。
私がいつも接しているお子さんの中に、
お母様と全く同じ笑い方をするお子さんがいます。
お母様は、それはそれは明るくお笑いになります。
だからその子も、全く同じ声の高さで、
それはそれは明るく笑うのです。
人にはそれぞれ、いろいろなコミュニケーションのスタイルがあります。
また、そのときの気分はシチュエーションによって、
スタイルが変わってくることもあります。
私は時折、普通に質問されているだけなのに
何となく自分がdefensiveになってしまい
言い訳したり開き直ったりして答えている自分になってしまう
そんな方に出会うことがあります。
私の方に、何か「スイッチ」があるのだと思います。
そこを、ぷちっ、と押されるのでしょう。
それで、何となく「構えて」しまうのでしょう。
と同時に、コミュニケーションは双方向ですから
その方の話し方にも、何かあるのかもしれません。
そして、私がそう感じたからと言って皆さんもそう感じられるわけではなく
また、私がそう感じない人をそう感じる方もたくさんいるわけです。
そうやって考えてみると、私は、
普通にお話になっているのに
「(私が考える)不機嫌そうな声の調子で話される方」が
得意ではないようです。
そのお話やご質問が単純であればあるほど、
一般的であればあるほど、
「なんでそんなに否定するように聞くんだろう」
と思ってしまうのです。
そうすると不思議なもので、
十中八九、そのお子さんも同じような声のトーンで
お話をなさるように聞こえます。
お子さんが親御さんからコミュニケーションを学ぶ部分は大きいですから
非常に自然なことです。
よくお子さんの口調が「怒り口調」だったり
「失礼口調(とでもいうのでしょうか)」だったり
ということを悩まれる親御さんがいらっしゃいます。
そういう方にはまず、
ご自分のコミュニケーション方法のおさらいをお願いします。
「いい・悪い」ではないのです。
どんなコミュニケーションも間違って取られる可能性はある。
それなら間違って取られる可能性を最小限にする。
また、間違って取られる可能性が低いコミュニケーションの方法を
お子さんに伝えていく。
そういったことから始められるものがあるわけです。
でもそれを伝えるのは、とても難しいです。
親御さんにしてみれば「私の口の利き方が悪いってことですかっ?!」
と思われるからです。ごもっともです。
大切なのは、どんなコミュニケーションでも、
自分の意志とは無関係に、誰のせいでもなく、
間違って伝わる危険性をいつもはらんでいる、
ということをいつも理解することです。
誰のせいでもないんです。
でも何かをきっかけにして普段の自分を見直すことは
全く無駄ではありません。
そんなときに、忌憚のない意見を言ってくれる友達がいると、
もっとありがたいですね。
「自分を責められている」とパーソナルに取らず、
積極的に新しいものを試そう、と思ったときに
きっと新しい何かも手に入れられると思います。