TVドラマ「NUMB3RS」より、FBIカウンセラーWilliam Bradfordの言葉です。
FBIやらPDやら、
Stressorと毎日向き合いながら銃を扱わなければならないお仕事では
何か大きな事件に巻き込まれた後は、
必ずカウンセラーに会うことが義務づけられます。
それでも早く現場に戻りたかったり
その体験を話したくなかったり。
彼らだって人間ですから
早くその場を離れようとします。
そうして逃げようとするFBI捜査官Donに、
カウンセラーが言う言葉なのです。
私もカウンセラーの端くれなので、
世の中には薬でしか治らないもの、
あるいは薬とカウンセリングをセットで行った方が
効果が倍増されるものがあることは知っています。
それを否定する気は全くありません。
それをきちんと見極め、
きちんと精神科医の先生にお任せするのも
私たちの仕事だと思っています。
それでも私たちが人として社会生活を送りながら
毎日遭遇するような気持ちの上下というものの中には
薬が必要ではないものもあります。
薬には、対症療法で症状を緩和するものや
原因療法でその原因を取り除こうとするものなど
いろいろあります。
痛みなどは我慢できませんから、すぐ痛み止めが欲しくなります。
それと同様、気持ちの苦しみだって緩和してほしい。
緩和してくれる薬はたくさんあります。
それはすぐ可能なのですが、
原因を取り除こうとする場合
薬「だけ」では何ともしがたい場合が多く、
その薬を「きっかけ」に
自分も良くなろうと努力することが必要になる場合がほとんどです。
実際の薬だけではありません。
人間関係においても
人の苦しみに直面したときに
その「苦しみ」が表面化したものだけを取り除くことは
いくらか容易にできることがあります。
職場を変えたり、その人と会わないようにしたり
そんなことも大切な一歩として始めることができます。
苦しいままでは、何をするパワーも持てない時がありますから。
それでも、それとともに
やっぱり自分で根本の原因と向き合い
あるときは戦い
あるときは話し合い
あるときは譲り合い
決着を付けることが必要になります。
そこがチカラが必要なところなんですね。
そしてそれにつき合ってくれる友達にも
チカラが必要ですね。
「対症療法」は自分の本当のチカラを出すための応援剤。
そんな風に考えてみたいのです。