大学のPaintingの生徒さんとお話しておりましたときに
彼が言った言葉です。
彼のポートフォリオは素晴らしく、私がほぅ、とため息をついたときに
こう言われました。
深いですね。
「才能がある」というのは「技術がある」ということと紙一重であります。
その危険と素晴らしさにアーチストはいつも向き合っています。
でもそこに「創造性がある」という矢印を突き刺せるかどうかは
そう簡単なことではないようです。
彼の描いた絵はどれも息を呑むほど美しいのに
「I am talented? Sure. But I am not creative.」と
まっすぐ言う彼に深い可能性を感じながら、
その言葉の意味を考えました。
アスペルガー症候群や自閉症と診断された方々のグループ活動を毎週お手伝いしていますが、
そんなときに、「創造性」について考させられることがありました。
「Brainstorming」というエクササイズをしました。
その名のとおりアイデアを投げあうものです。
「ここに大きな馬が一頭います。
この馬をこのビルの屋上に持っていかなければいけません。どうしますか?」
なるべく、現実性や可能性を取っ払って、突拍子もないことを言ってみましょう。
たった一つのルールは「最初から「それは無理だよ」というのはタブー」。
ある人にとってはとても簡単なことです。またある人にとっては、
とても、とても難しいことです。
私は個人的にはこの手のものは大好きですから、
「とてつもなく大きなトランポリンで一緒にジャンプ!」とか
「たくさんの風船で空を飛んで、一個一個風船を放して着地」とか
楽しめました(笑)。
「創造」は「想像」、とはよく、駄洒落のように言われますが
本当にそのとおりだと思います。
今目の前にあるもの、耳に入るもの、触れるものから
その向こうの世界を感じることができることが創造性の始まりだと
個人的には思っています。
毎日結果や成果を、しかもすばやく求められる今の世の中では
創造性にもスピード感が求められるのかもしれません。
それでもときに立ち止まって回りをみわたさないといけないのかもしれません。