Voltaireの言葉です。
何回かご登場いただいている仙厓さんに、こんな逸話があります。
仙厓さんを尊敬してやまない素麺屋の素久さん、
仕事熱心でまっすぐな性格。
仙厓さんの好物の牡丹餅を作ったのですが
温かいうちに食べていただこうと、
粉だらけの仕事着でとりもなおさず駆けつけました。
迎えた仙厓さん、もちろん喜んだのですが、奥に引っ込み、
わざわざ法衣に着替えて、恭しく丁重に受け取ったそうです。
いぶかる素久さんに仙厓さん、
「あんたが仕事着ば着て粉だらけで来なざったけん、
あたきも商売道具の法衣ば着ておうけせにゃ、罰があたる。」*
*石村善右 「仙厓百話」(石風社)より