生きる訳を知っている人には、どうやって生きるかはあまり関係ない。(He who has a why to live for can bear with almost any how.)

Victor Franklが好んで(訳して)引用したFriedrich Nietzscheの言葉です。
Victor Franklは、「夜と霧」の著者、といえば皆さんご存知かもしれません。

昔から人は「なんで人は生きていくのか」ということを探求してきました。
いろんな意見があります。それらはみな、人生のある側面を鋭く映し出しており
なるほどと思うものばかりです。
で、いろいろあるので、その時々で自分に都合のいいものを引っ張って
自分の生き方を正当化したりします(笑)。
はい、「生き方のビュッフェ」ですね。いいじゃないですか。
自分の今にぴったり合うものが、必ずあります。
毎日生き方を着替えたって、いいかもしれません。

カウンセリングを学ぶにあたっては、「人生」に対する見方を決めることが必要になります。
もとい、決めなくてもいいんです。「まぜこぜ」という立場もあります。
最近はそれがトレンド、という面もあるみたいです。

ただ、私は決めた方が自分の立ち位置が分かってブレないので、決めました。
それが「実存主義 Existentialism」というものです。
「実存主義」と一言で行っても、
ニーチェだとかハイデガーだとか、キルケゴールだとかサルトルだとか、
いろんな名前が出てきて、皆それぞれ、すこーしずつ違う訳です。

例えば、有名な例でいえば、ニーチェは生きる動機を「will to power」とし
人は自分のpower(文字通り「力」や「権力」)を拡大するために生きる、といい、
フランケルは「will to meaning」が動機だとして、
人は自分の人生の「意味」を探すために生きるのだ、と言いました。

私は哲学者ではないので、本当に分かっているかたまに不安になるときもあるのですが
でもとにかく私たちは、自分の理解を自分のカウンセリングに活かしていこうとする訳です。
冒頭のフランケルの唱えたlogotheoryは、とても興味深いものです。
人間はどんな条件下においてもその人生に意味がある、という考え方です。

現代人は生きる方法(means to live)は持っていても、
生きる理由(meaning to live)を持っていない事がある、と彼は指摘します。
これこそが彼が「existential vacuum」と呼ぶ、我々の時代の病理である、と。
「existential vacuum」は、「存在の不在」とでもいいましょうか、空虚な感じですね。

もう一つ、Existential な見方で大切なことは、この「meaning」は、
一度決まったらおしまい、ということではなく、常に変わる可能性があり、
常に作り出すことできる、というものです。

人間は常に変化したり進化したりする状態にある、と信じています。
そして、人間には次の5つの基本的な本質がある、といいます。
(1)自分を知ること
(2)自由と責任を理解すること
(3)自己を確立して意味のある人間関係を築くこと
(4)意味、目的、価値、そしてゴールを探すこと
(5)死を理解し、「存在しないこと(non-being)」を理解すること

もちろん、いつも通り、この考え方には限界や注意点がたくさんあります。
過度に「個人」にフォーカスするため、社会的な要素や文化的な要素が欠けている危険性があります。
また、人には上記のようなことを成し遂げる力がある、と信じているため、
クライアントによっては、非常にプレッシャーを感じてしまう場合があります。
クライアントの状況や社会的・文化的背景を考慮して、
慎重にアプローチを選ぶ必要があります。

そんな注意もありながら、でもやはり私にとってはこの考え方が一番しっくりきました。
もしかしたらbeing mortal(命に限りがあること)についての不安が
小さいときに非常に大きかったため、その事実があればこそ、
今この瞬間の重要性と特異性に注目して前向きに目的を探そうとするところに
魅かれたのかもしれません。

最近カラオケで(私は歌えませんが)若い方々が歌う「人生応援ソング」の中にも
実存主義的な考えがかいま見られます。

「限られた時間の中で自分に何ができるのか」
「今この時を生きる」

みたいなやつですね(笑)。

どうでしょうか?
この考え方はみなさんのビュッフェテーブルに並べてもらえるでしょうか?

機会があったら考えてみてください。

最後にここをぷちっとしていただけると幸いです

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